◆◆ ひろしまを元気に ―― 声のかけあい通信を目指しています ◆◆

 ※このメールはHTML形式でお届けします。オンラインでご覧いただくことを推奨します。
 ※毎週金曜日配信 2002年9月20日 第16号
経済論評
『地域活性化と大学の役割〜地域の研究力が問われる時代』
平尾元彦 呉大学社会情報学部助教授


 地域産業の高度化や新産業の育成のための産官学連携が、大学では理工系学部を中心に強力に推進されているのはご存知のとおりである。 社会科学系はどうだろうか。一般に、社会現象を研究対象としながらも社会との接点がないと思われがちだが、必ずしもそうではない。 これまでも大学の研究者は、調査研究活動を通じて産業界や地域社会との接点をもってきた。ただ、それが研究者個々人の活動であるが故に 大学の役割としての認識が薄かったのだろうか・・・。
 広島大学経済学部附属地域経済システム研究センターでは、平成10年度および平成12〜13年度、国内・国外大学を対象に、 地域の課題を研究対象とする地域研究機関の活動実態調査を実施した。このなかから、いくつかの大学の取り組みを紹介したい。
 ある新設大学では、地域活性化研究所という名称の研究機関を設置した。地域社会からの支援を受けて設立された大学の使命を冠した 研究機関である。地域から必要とされる大学をめざして、まずは地域産業の課題発掘のための基礎的研究に力をいれている。 また、九州のある大学では、毎年ひとつの自治体を対象に学内研究グループを組織し、地域研究の知見を蓄積している。 大学のもつ自然科学・人文科学・社会科学の総合性を強みとし、もちろんその成果は地域に還元される。対岸地域との交流に取り組む 日本海側のある大学では、修学旅行に出かける高校生に対して歴史・文化の講義を実施するなど、地域国際化への支援を行う。 東北地方のある大学では、同地方の自治体関係の資料をくまなく収集し、大学研究者のみならず地域の研究利用に役立てる。 このほか、地域の現代的課題について毎年独自にテーマを設定して研究成果発信する関東の大学。歴史と文化の研究成果を 出版し続ける中部地方の大学。地域振興コーディネート役を引き受ける北海道の大学など、地道に研究成果を蓄積し、 地域社会に還元する大学は数多い。
 現在、産官学連携による技術開発・新産業創出に注目が集まるなか、社会科学系の研究者、または、研究機関による地域の資料収集 ・蓄積や着実な地域研究の推進もまた大学の重要な役割であろう。地方分権・地域間競争の時代は、地域が自ら考え、立案し、 実行していく。産業創造や政策立案において"地域の研究力"が問われる時代と言えるだろう。大学が自らの研究力を高めていくとともに、 地域が大学を支援する仕組みを含めた新たな地域システムの構築が求められている。

 研究の成果は広く地域社会に還元することが重要である。広島大学経済学部附属地域経済システム研究センターでは、 ホームページによる研究情報の発信に積極的に取り組んでいる。先に紹介した調査報告書もホームページで発信している。


【プロフィール】 平尾 元彦(ひらお もとひこ)
 1986年 筑波大学卒業 財団法人計量計画研究所
 1991年 財団法人九州経済調査協会
 1996年 広島大学経済学部附属地域経済研究センター
 1997年 呉大学社会情報学部
 広島大学経済学部附属地域経済システム研究センター客員研究員
経済長編読物
 『石綿被害で600億円超補償 損保が見込み』(9月18日(水))

 米国のアスベスト(石綿)被害訴訟で企業が原告に支払う補償金交渉などが進み、製造物責任(PL)の再保険を契約した 国内の損害保険各社が、巨額の保険金支払いを見込んでいることが13日分かった。
 見込み額は上位社だけで600億円以上。業界全体ではさらに膨らみそうだ。裁判の結果次第で支払額が増える可能性もある。
 米国の訴訟で日本の損保の支払いが膨らむのは、元受け保険会社からリスクの一部を引き受ける再保険契約のため。 再保険では米中枢同時テロなどに絡む航空機再保険取引で、国内3社が巨額損失を出し、うち大成火災海上保険が昨年11月に 破たんしており、海外再保険取引の難しさをあらためて印象付けた。
 関係者によると、支払い見通し額は東京海上火災保険が250億―300億円、三井住友海上火災保険が150億―200億円、 損害保険ジャパンが約100億円、あいおい損害保険が約30億円など。
 最大手の東京海上は「支払いは今後数10年にわたるため、毎年の支払いは数億円にとどまる。将来分は積み立て済みで、 経営の健全性に影響はない」(広報部)としている。
 同社などは保険金を割り引いて早期に支払う手法で支払額を抑制しているが、こうした手法を使わなければ多額の支払いを 迫られる可能性もあるという。
 建材に広く使われてきたアスベストは肺がんなどを引き起こす可能性があり、米国では訴訟が多発、 補償負担に耐え切れない企業の倒産も続出している。
 保険金支払額は1200億ドル(約14兆4000億円)になるともみられており、世界の大手再保険会社が関連の保険金支払い見通し額を 増やすなど、関係業界は対応に追われている。
会員からの情報 メディアクラブ会員だより
広島の景気観測 速報(平成14年8月分・広島商工会議所)

エネルギアふれあいコンサートのご案内(中国電力広島支社)

人事・訃報 9月13日(金)〜9月19日(木)
中国新聞掲載分
人事(9月13日(金)〜9月19日(木)・中国新聞掲載分)

経済人おくやみ(9月13日(金)〜9月19日(木)・中国新聞掲載分)

ニュースダイジェスト 9月13日(金)〜9月19日(木)分
経済ニュースダイジェスト(9月13日(金)〜9月19日(木))

地域ニュースダイジェスト(9月13日(金)〜9月19日(木))

プレゼント 図書券(2000円分)を5人に!
今月のプレゼント!抽選で5人に図書券(2000円分)をプレゼント
 応募はこちらでどうぞ

■当メールマガジンは中国新聞メディアクラブ会員に向けて配信しています。
■当メールマガジンの購読中止やメールアドレスの変更はこちらからお願いします。
< Home page > http://www.media-club.jp/
< E-mail > info@media-club.jp

編集・発行人:野坂 忠守・中国新聞メディアクラブ事務局
発   行  :中国新聞社
中国新聞情報文化センター
〒730-0854 広島市中区土橋町7番1号・TEL.082-291-8948
C-mailに掲載された記事を許可なく転載することを禁じます。