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 ※毎週金曜日配信 2002年12月20日 第29号
経済論評
『NPOに参画しよう』
 古川 隆 中国地方総合研究センター会長


 中国新聞メディアクラブの情報発信がメルマガになって早半年が経過した。この間マスコミは「拉致問題」と共に 「不況」関連の情報を大量に発信した。
 明るい兆しは???。メルマガに変わった6月からの半年で広島県のNPOの認証数は27を数えた。 これは認証の始まった平成11年4月から本年5月までの38カ月の累計103に比べると圧倒的に多い。
 社会情勢は、資本主義が謳歌していたときとは大きく変化して来た。『介護』『生きがいの再発見』『子供の教育』 『コミュニティーの崩壊』など政府の問題だけでないものが続出してきた。
 「特定非営利活動促進法」の成立は、「公益性」へのかかわり方を「行政」「営利事業」との役割分担をしながら、 新しい社会を円滑に運営していくために欠かせないものであった。
 物的な成熟社会に達した個人の関心は、「自己実現」「社会のために何か役立ちたい」にも重点が移ってきた。 これは男女を問わず働いている人達だけの問題ではない。寿命が長くなるに伴って、定年後も「社会での役割を果たしたい」 との思いは急速に広まってきた。
 しかも、NPOは企業などの「組織」の中での上下関係などに煩わされず、のびのびと各個の思いが達せられるという 心理的な優位性もある。また、ボランティア活動も、実は、毎回「お金の持ちだし」では長続きせず、「実費程度の有償」 の感覚はむしろ市民権を得つつある。
 しかし、広島の現状の130では、心もとない。「会社」設立は面倒であるが、NPOは比較的簡単であり、 また人々の共感も得やすい。人口200万の「宮城」でも138を数えているし、250万人の「京都」は253に達している。 NPOによる「集い」「動き」「行動」は目的が何であれ、「心」と「地域経済」の活性化が図られる。
 人口あたりでアメリカ並になるとすると広島でも1万5000になる。この「夢」は、県民の「ヤル気」 をもとにぜひ実現したい。NPOは必ずしも数だけではない。皆がいくつかの会員となり、活発な活動をすれば一大勢力となり、 その効果は大きい。さらに、継続的に利益が見込まれるようになった場合には「企業化」も可能だ。
 ドラッカー氏も近著「ネクスト・ソサエティ」において随所にNPOの役割の重要性を指摘しているが、 特に「NPOを市民性の回復を実現しうる唯一の機関・・・NPOだけが世の中を変えて行く場を与える」としている。
 ただ、税制、行政の支援のあり方、兵庫県での「暴力団」とのつながりが明らかになった例など解決すべき課題も多い。

【プロフィール】 古川 隆(ふるかわ たかし)
1955年 神戸大学卒業 中国電力入社
1995年-2001年 中国電力 副社長
1996年-1999年 広島経済同友会 代表幹事
安田大学 客員教授・広島経済大学 特別客員教授
経済長編読物
『IP電話大企業も本格導入 大小5000社が試験』(12月18日(水))

 インターネット技術を活用した格安通話料金のIP電話が、個人や中小企業から大企業に広がってきた。
 東京ガスは13日、社内電話網を来年以降、全面的にIP電話に切り替える計画を表明。ソフトバンクグループは、 大企業から中小企業まで現在約5000社にIP電話試験サービスを提供中。NTT東日本子会社のNTTエムイー (NTT−ME)も既に有名大企業だけで約50社からIP電話システムを受注、NTTコミュニケーションズも数は非公表だが受注済み、 としている。
 システムが大規模なため個人向けなどに比べ遅れた大企業へのIP電話導入は、一定の検討時期が過ぎれば急拡大する見込み。 IP電話導入企業間の通話料無料化も将来は考えられ、情報技術(IT)が国内産業界の通信経費削減と競争力強化に目に見える形で 役立つ典型例となる一方、既存の電話会社は収入大幅減への対応を迫られそうだ。
 東京ガスは来年、まず本社にIP電話約3000台を導入、2004年春までに各地の事業所など全社に約2万台を配備する。 これにより社内通話料は無料、外部への電話も全国一律3分8円以下となる。同社は、運用・保守経費も含め現在年間約10億円の 通信経費を半分以下にしたい考え。
 本社と事業所間のデータ通信網構築などはNTTデータが担当。IP電話サービスはフュージョン・コミュニケーションズが提供する。 両社は来年上半期までに500社からの同様のシステム受注を目指す。
 NTT―MEは主に中小企業向けサービスを手掛けてきたが「大企業からもIP電話導入希望や問い合わせが多い」としている。

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