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 ※毎週金曜日配信 2002年6月21日 第3号
経済論評
『16年間の歩み』
松岡 克己 ひろぎん経済研究所 主任研究員


 ひろぎん経済研究所の情報誌「カレントひろしま」が、今月で200号となった。創刊された16年前、86年5月は、 プラザ合意後の円高不況の時期であり、景気循環から言えば86年11月が景気の谷となり、その不況を乗り切って、 2年後にバブル経済が訪れる。その後、90年代に入ってバブルが崩壊し、景気の長期低迷状態が続くまま21世紀を迎え、現在に至っている。
 バブル経済とその後の不況についての議論は別の場に譲るとして、86年度と01年度を比較してみると、「失われた90年代」といわれながらも、 中期的な視点に立てば、我が国の経済は着実に拡大を続け、成長の道を歩んできたことがわかる。例えば、実質GDPは1.4倍、 乗用車の保有台数は1.8倍、パソコンの世帯普及率は4.8倍、携帯・自動車電話の契約件数は実に610倍に達している。
 その間、広島県においても、海と島の博覧会(89年)、アジア競技大会(94年)、ひろしま国体(96年)等のビッグイベントが開催され、 山陽自動車道(93年全線開通)、瀬戸内しまなみ海道の開通(99年)、紙屋町地下街「シャレオ」の開業(01年)等の都市基盤整備が進められた。 また、産業構造の変化の下で新たに成長を支える電気機械産業の立地も進み、実質県内総生産は7兆円(86年度)から10兆円(01年度推計)へと拡大した。
 しかし、最近の日本の状況を見る限り、財政構造改革や規制緩和が遅れるなど、直面する多くの課題への対応策が見出せないまま 閉塞感に包まれている。足元では、一部に景気底入れの兆しが窺えるとはいえ、なかなか明るい見通しを持つまでには至っていない。
 一方、地方にも、地方分権が言われる中でなすべきことがある。言うまでもなく、企業は、まず自らの特徴を活かした事業展開を図ることが必要だ。 自治体は、直面する多くの課題(環境問題、高齢化の進展、財政難等)にいち早く対応し、当該地域の発展に繋げなければならない。
 そのような中、サッカーのワールドカップが開催され、前回大会の失敗経験から4年の時を経て成長した日本代表チームが熱戦を繰り広げ、 日本中に多くの感動を与えた。この世界規模のお祭りでの日本選手の活躍は、我々日本人のポテンシャリティの高さと今後の可能性を教えてくれる。 国や地方が直面する多くの課題を解決することは、簡単なことではない。しかし、「あきらめずに努力すれば必ずクリアーできる」と いうことを彼らが示してくれている。

経済長編読物
 『政治献金再開に難問、出し渋る企業も 日本経団連』(6月19日(水))

 経団連と日経連が統合して日本経団連がこのほど発足したが、当面の課題は、企業の自民党への政治献金のあっせんをどう再開するかだ。
 自民党単独政権の崩壊などをきっかけに経団連のあっせんが中止されてから10年。政治とカネに絡むスキャンダルは相変わらず続出している一方で、 国からの政党交付金制度の定着や献金に代わるパーティー収入の増大、業界再編成による出し手側の企業の変化など政治資金事情は様変わりしており、 あっせん再開も一筋縄ではいかないようだ。
 ▽影響力低下
 日本経団連の奥田碩会長は、就任早々「政治とカネの問題が焦点となっているこの時期に再開すると混乱するが、落ち着く先を見て結論を出す」と、 あっせん再開に意欲をみせた。
 いつまでもあっせんを中止していると、政界に対する経済界の影響力が薄れる一方になり、企業が望む税制改革など肝心なときに役に立たない、 との危機感が背景にある。
 経団連は、戦後、自民党本部に年間130億円程度の献金あっせんを実施してきた。国政選挙のある年は別枠で50億円程度支援した。
 当時は冷戦下だったので「自民党は日本の民主主義を守る」との大義名分があった。また、ロッキードなど疑獄事件は時々起きたものの、 政治とカネをめぐる国民の意識も今ほどは批判的でなかった。
 しかし、非自民党政権の成立で政界が一時混乱、非常事態としてあっせん中止を決め、献金は各企業の判断に委ねられた。
 経団連は、あっせん中止後、自民党の中堅議員中心に組織しているフォーラムを通じて大企業幹部の個人献金を行っている。
 だが、「個人献金ではやはり限界がある。不況で企業は余裕が少なくなっているとはいえ年間70億円ぐらいは集められる」と、あっせん再開への期待は強い。
 ▽負け組は敬遠
 再開に当たって、論議になりそうなのは、自民党だけで年間約145億円に上っている政党交付金制度との関係だ。
 あっせん中止とほぼ交代するような形で制度が発足した経緯があるため、野党などは国会で問題にしそうだ。
 また、政治資金報告書が示すように、自民党の各派閥や有力議員は、パーティー収入への依存度を年々高めている。
 「自民党全体への献金よりもパーティー券を買った方が政治家個人の顔が見えていい」(大手スーパー)と、ドライに割り切る企業も増えている。
 さらに、この10年間で急ピッチに進んだ業界再編成や相次ぐ外資の参入が、献金自体に暗い影を投げかけている。
 経団連のあっせんは、各業界団体に割り当てていたが、「再編で業界が勝ち組企業と負け組企業に分解してしまい、元気のない業界団体や企業に政治献金を要望するのは無理ではないか」(大手メーカー)と指摘する声がある。
 政治献金を禁じられている外資系企業の幹部は「自民党も本気で集める気なら法改正してでも外資系の献金を解禁するべきだ」と、注文をつけている。
会員からの情報 メディアクラブ会員だより
広島の景気観測 速報(平成14年5月分・広島商工会議所)

日立 新世代プラズマボードの御紹介(日立製作所)

人事・訃報 6月14日(金)〜6月20日(木)
中国新聞掲載分
人事(6月14日(金)〜6月20日(木)・中国新聞掲載分)

経済人おくやみ(6月14日(金)〜6月20日(木)・中国新聞掲載分)

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