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※このメールはHTML形式でお届けします。オンラインでご覧いただくことを推奨します。 ※毎週金曜日配信 2002年6月28日 第4号 |
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『中小書店、個性で勝負 配置や品ぞろえ工夫』(6月26日(水)) デパートのような超大型書店が増える一方で、小さな店に雑誌や漫画本などを並べただけの「街の本屋さん」は次々と姿を消している。しかし、 中小規模でも本の品ぞろえや 配置を工夫するなど個性を出した書店は、地元以外から顧客を集め堅実経営を誇る。 ▽時代読みジャンル限定 名古屋市の「ちくさ正 文館書店」はそうした個性派書店の一つ。全国から書店主が見学に訪れ、業界内で「ちくさ詣で」という言葉があるほど。売り場面積300 m2程度と中規模だが、現代美術、映画などの充実ぶりは大手書店員も舌を巻くという。 一方、理工系書籍など「置かない本」も多い。「ジャンルを限定し、時代に合った本を置く」のが仕入れ担当、古田一晴次長のポリシ ーだ。 京都市の「三月書房」には、短歌の自費出版本や倒産した出版社の人文書、絶版になった本など、他ではなかなか見つからない本が並ぶ。 「『すき間』狙いなので大型店とは競合しない」と宍戸立夫店長。観光地・京都という立地も幸いし、遠隔地からわざわざ訪れるファンも多い。 2000年にはインターネットを活用した通信販売も始めた。「宍戸さんが仕入れた本」目当ての客がアクセスし、01年の売り上げは500万円 以上。通販はまとめ買いの客が多く、1件当たりの平均売上高は約5000円に上るので、経営面で大助かりだ。 本の配置に個性を見せるのが東京・千駄木の「往来堂書店」。料理雑誌の隣にすしをテーマにした新書を置いたり、サッカーのワールド カップ(W杯)開催で「ウルグアイってどこにあるの」と考える人がいるのを予想し、世界地図をサッカー関連本の横に置いたりといった 具合。「お客さんが買うつもりのなかった本にも手を伸ばしてくれるよう工夫している」と笈入建志店長。 笈入店長は2年前に大手書店から転職した。「大手時代は膨大な新刊書を並べるだけで棚が埋まってしまった。小さい店は主体的に棚づ くりができる楽しみがある」と話す。 ▽毎年500店が廃業 日本書店商業組合連合会(日書連)によると、1993年に約1万1500人だった組合員数は、02年は約8300人に減少 。高齢化や経営不振などで、最近は毎年約500店が廃業しているのが現状だ。大阪市の書店主は「将来、中小書店のほとんどは消えていく のではないか」とため息をつく。 大型店の進出だけでなく、コンビニエンスストアや「ブックオフ」など大型古書店にも雑誌や漫画のシェアを奪われている。それでなく とも中小書店は文庫や漫画など1000円以下の商品が主力で、利幅が薄いため経営は苦しい。 日書連の白幡義博専務理事は「個性ある書店をつくりたくても、中小書店には欲しい本が流れない」と指摘する。新刊書や雑誌の仕入れ は、流通を担当する取次業者が各店の売上高データを基に、卸す本の種類や数を決める「パターン配本」が主流。書店主の意向が品ぞろえ に反映されにくい。卸す本が大部数のベストセラーなどに偏り、没個性で魅力のない「金太郎あめ書店」が増えるとの批判も少なくない。 本離れが懸念されていることを考えると、「売れる本より面白い本を売る」(古田次長)ため奮闘する個性的な書店の存在は、出版文化 を守るという意味でも重要といえそうだ。 |
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